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研究成果

健常ドライバーの道徳的感情が運転行動に与える影 響

ドライビングシミュレーターを用いて、ドライバーの道徳的感情が運転行動に与える影響について日本交通科学雑誌に掲載されました。脳損傷後に道徳的感情が鈍麻する例や過剰となる例が報告されており、脳損傷者の運転再開支援において道徳的感情が運転行動に与える影響を考慮することが求められます。道徳的感情が鈍麻傾向にある場合は罪悪感や羞恥心を抱きにくく、道徳的感情が過剰傾向にある場合は責任感や厳罰感情が強くなります。この臨床的経験を踏まえ、健常ドライバーを対象とし、道徳的感情が運転行動に与える影響について予備的研究を実施しました。その結果、道徳的感情が過剰傾向にあるドライバーは、速度超過割合が高く、違反や事故につながるパーソナリティ要因を有していることが示唆されました。本研究はドライバーの道徳的感情に焦点を当てた貴重な報告であり、脳損傷後の運転再開支援の一助となりうると思われます。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcts/22/1/22_26/_article/-char/ja/